権威DNSサーバーとは?仕組みやキャッシュDNSサーバーとの違いを解説

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ネットワーク用語で「権威DNSサーバー」と「キャッシュDNSサーバー」という言葉を聞いたが違いが分からない

Webサイトにアクセスしたのにエラー画面になった

インターネットを使うすべての人に関わるのがDNSです。DNSのなかでも、権威DNSサーバーは正確なドメイン情報を提供する、ネットの根幹を支える存在です。

仮に権威DNSサーバーが機能しなければ、世界中のWebサイトは住所不明となりアクセスできなくなります。

この記事では、権威DNSサーバーの役割やキャッシュDNSサーバーとの違いについて解説します。

記事を読めば、DNSの仕組みを正しく理解し、ネットワークトラブルを未然に防ぐ知識を身につけることが可能です。

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目次

権威DNSサーバーとは正確なドメイン情報を提供するサーバー

権威DNSサーバー

権威DNSサーバーは、ドメイン名に対応する正しいIPアドレス情報を保持し、問い合わせに対して公式の答えを返すサーバーです。

権威DNSサーバーの特徴
  • ドメイン所有者が登録した情報を正確に保持する
  • ルートDNSサーバーから階層的に委任を受ける仕組み
  • Webサイトやメールの正しい通信経路を保証する

たとえば「example.com」にアクセスしたいとき、最終的に「このドメインのIPアドレスは〇〇です」と回答するのが権威DNSサーバーの役割です。

権威DNSサーバーが誤った情報を返せば、利用者は偽サイトに誘導されるリスクがあります。そのため、信頼性とセキュリティが非常に重要です。

キャッシュDNSサーバーとの違い

キャッシュDNSサーバー

権威DNSサーバーと混同されやすいのがキャッシュDNSサーバーです。キャッシュDNSサーバーは、利用者がアクセスした結果を一時的に保存し、次回の問い合わせを高速化する仕組みです。

項目権威DNSサーバーキャッシュDNSサーバー
役割正しい情報を公式に提供権威サーバーからの回答を一時保存して利用者に返す
情報源ドメイン管理者が登録した情報過去に問い合わせた結果を保存
重要性インターネットの住所録を管理通信速度を向上させる補助的存在
障害時の影響世界中の通信に影響する一時的に通信が遅延する程度

一方で、保存期限(TTL)が切れると再び権威DNSサーバーに問い合わせます。つまり、権威DNSサーバーがなければキャッシュDNSサーバーも機能できません。

まとめ | 権威DNSサーバーはインターネットの正しい住所情報を管理する要となる存在

権威DNSサーバーは、インターネット全体の正しい住所録を公式に提供する存在です。キャッシュDNSサーバーが補助的な役割を担うのに対し、権威DNSサーバーはインターネットの根幹を支えています。

企業のIT担当者やセキュリティ担当者は、権威DNSサーバーの仕組みを理解することで障害対応力を高められます。

今回解説した知識をもとに、DNSの基礎理解を深め、安定したネットワーク環境を実現してください。

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