アクセスポイントとルーターの違いを徹底解説|家庭・オフィスでの使い分けと選び方ガイド

アクセスポイントとルーターは何が違うの
無線LANやハブとの違いも知りたい
アクセスポイントにはどのようなメリットがあるの
多くの人がいずれもインターネットにつなぐための機器と考えていますが、役割は大きく異なります。
違いを理解していないと、不要な機器を買ってしまったり、反対に必要な機器を導入せず不便な環境が続いたりするため、注意が必要です。
この記事では、アクセスポイントとルーターの違いについてわかりやすく解説します。
アクセスポイントとルーターの違い

ここからは、アクセスポイントとルーターの違いについて解説します。
| 項目 | アクセスポイント | ルーター |
|---|---|---|
| 主な役割 | 有線LANを無線化して通信範囲を広げる | ネットワークとインターネットの接続・管理 |
| 単体利用 | 不可(ルーターが必要) | 可 |
| 利用シーン | オフィス、大規模施設、広い家庭 | 一般家庭、小規模オフィス |
| 特徴 | Wi-Fi提供専用 | 通信制御とセキュリティ機能を兼ねる |
アクセスポイントはWi-Fiを提供する機器
アクセスポイントは、有線LANでつながっているネットワークを無線化して端末に届ける装置です。
自宅やオフィスでスマホやノートPCをWi-Fiに接続できるのは、アクセスポイントが存在するためです。ルーターやスイッチと組み合わせることで初めて通信が成り立ち、単体ではインターネットを利用できません。
アクセスポイントの役割は「通信範囲の拡大」「複数端末への無線接続提供」が中心であり、大規模オフィスや鉄筋コンクリート建物など、電波が届きにくい環境で真価を発揮します。
ルーターはインターネットの出入口を管理する機器
ルーターは、社内ネットワークや家庭内LANを外部のインターネットへ接続する役割を担います。各端末にIPアドレスを割り当て、外部からのアクセスを振り分ける「交通整理人」として働きます。
セキュリティ機能を備える機種も多く、不正アクセス防止や通信制御も可能です。
家庭用の無線LANルーターには、アクセスポイント機能が内蔵されているものも多いため、1台でインターネット接続とWi-Fi提供を両立できるのが特徴です。
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アクセスポイントと無線LAN・ハブとの違い

ネットワーク用語はアクセスポイントやルーター以外にも、無線LANやハブも存在します。ここからは、アクセスポイントと無線LANやハブとの違いを解説します。
| 項目 | アクセスポイント | 無線LAN | ハブ |
|---|---|---|---|
| 定義 | 有線信号を無線化する機器 | 無線接続の通信方式 | 有線の信号を分配する装置 |
| 提供機能 | Wi-Fiを提供 | 技術的な仕組み | 有線LANの分配 |
| 単体利用 | ルーターと併用必須 | 機器が必要 | ネット接続不可(単独では利用できない) |
| 利用シーン | オフィスや家庭のWi-Fi構築 | スマホやPC接続の基盤技術 | LANケーブルで複数PC接続 |
無線LANは通信方式そのもの
無線LANとは、LANケーブルを使用せず電波で端末をネットワークに接続する通信方式を意味します。一般的には「Wi-Fi」として広く普及していますが、Wi-Fiは無線LAN規格の一つです。
つまり無線LANは「技術の仕組み」であり、アクセスポイントはその仕組みを実現する「物理的な機器」です。
多くの人が誤解しやすい点として無線LANは機械である認識がありますが、実際には通信規格であることを押さえておく必要があります。
ハブは有線で機器をつなぐ分配器
ハブは、有線LANケーブルを通して複数の端末をネットワークにつなげる分配装置です。プリンターやデスクトップPCをオフィス内で接続する場合によく利用されます。
ただしハブには通信を管理する機能はなく、単純に信号を分配するだけの役割です。
無線通信は提供しないため、Wi-Fiを使いたい場合にはアクセスポイントが必要になります。
ハブとアクセスポイントを混同すると、期待する機能が得られずネット環境が不便になるケースがあるため注意が必要です。
アクセスポイントを利用するメリット

アクセスポイントをネットワーク構築に利用するメリットは、以下のとおりです。
それぞれ詳しく解説します。
Wi-Fiの範囲を広げて通信エリアを拡大できる
アクセスポイントを導入することで、ルーターだけではカバーできない範囲にも電波を届けられます。
特に広いオフィスでは、ネットワークの届く範囲が狭く、従業員が作業できない環境が生まれるケースも少なくありません。
アクセスポイントを導入してネットワークの範囲を広げれば、より多くの人が広範囲でインターネットに接続することが可能です。
また、安定した接続が実現することでオンライン会議の品質が向上し、業務効率や顧客対応の質も高まります。
複数の機器を同時に接続できる
アクセスポイントは、ルーターに比べて同時接続数を増やせる点が大きな利点です。従業員のPCやスマホ、タブレットだけでなく、プリンターやIoT機器も安定してネットワークに接続できます。
接続数が多くなると通信が遅くなる問題も、アクセスポイントを導入することで分散されます。
特に在宅勤務と出社を組み合わせるハイブリッドワーク環境では、多端末を効率的に管理できるアクセスポイントの役割が重要です。
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アクセスポイントとルーターの使い分けは利用シーンで決まる

ここからは、アクセスポイントとルーターの利用シーンについて解説します。現状どのようなネットワークを構築すれば良いか悩んでいる人は、ぜひ参考にしてみてください。
一般家庭ではルーター1台で十分なケースが多い
家庭で利用する端末数は、PC・スマホ・タブレットなど数台にとどまることが多いため、無線LAN機能付きルーター1台で十分対応できます。
最新の家庭用ルーターは高性能化が進み、セキュリティ機能や高速通信規格(Wi-Fi 6など)を標準搭載しているため、日常的な利用では不足を感じにくいでしょう。
通信範囲が足りない場合は、ルーターの設置位置を調整するだけで改善できるケースも多く、まずはルーター単体運用を検討すべきです。
オフィスや大規模施設ではアクセスポイント併用が必要
従業員数が多いオフィスや、来客用Wi-Fiを提供する商業施設では、ルーター単体では処理能力が追いつかず、通信が不安定になります。
このような環境では複数のアクセスポイントを設置し、ルーターが全体の出入口を管理する構成が基本です。
エリアごとにアクセスポイントを配置すれば、どの場所でも均一で安定した通信を実現できます。結果として業務効率の向上や顧客満足度の改善につながるため、規模の大きなネットワークには必須の選択です。
アクセスポイントの接続方法を機種・OS別に解説

ここからは、実際にアクセスポイントに接続する方法について、機種やOS別に解説します。
iPhoneでの接続方法
iPhoneでアクセスポイントに接続する方法は、以下のとおりです。
- 「設定」>「Wi-Fi」を選択
- 「Wi-Fi」をオンにする
- 接続したいネットワークを探索してタップ
- パスワードを入力して接続
Androidでの接続方法
Androidでアクセスポイントに接続する方法は、以下のとおりです。
- 「設定」>「ネットワークとインターネット」を選択
- 「インターネット」を選択
- 「Wi-Fi」をオンにする
- 接続したいネットワークを探索してタップ
- パスワードを入力して接続
Windowsでの接続方法
Windowsでアクセスポイントに接続する方法は、以下のとおりです。
- 画面右下の Wi-Fiアイコン をクリック
- 一覧から接続したいSSIDを選択
- 「自動的に接続」にチェックを入れる(必要に応じて)
- パスワードを入力して「接続」をクリック
- ネットワーク接続済みの表示が出れば完了
Macでの接続方法
Macでアクセスポイントに接続する方法は、以下のとおりです。
- 画面右上の Wi-Fiアイコン をクリック
- 接続したいSSIDを一覧から選択
- パスワードを入力し「接続」をクリック
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アクセスポイントとルーターの違いに関するよくある質問
アクセスポイントに接続できない原因は何が考えられますか?
アクセスポイントがあるのに端末が接続できない場合、以下のような原因が考えられます。
- SSIDやパスワードの誤入力
- アクセスポイントの設定不備
- IPアドレスの競合
- 電波干渉や距離の問題
- 端末側の不具合
原因を切り分ける際は、まずSSIDとパスワードの確認から始め、次にアクセスポイントの稼働状況、最後に端末側の設定を見直す流れが効率的です。
アクセスポイントを利用するデメリットはありますか?
アクセスポイントには便利な機能が多い一方で、いくつかのデメリットも存在します。
- 導入コストがかかる(機器の追加購入が必要)
- 設定や管理が複雑になり、専門知識が求められる場合がある
- 電波干渉によって、かえって通信が不安定になるケースもある
特にオフィスや大規模施設では、設置台数や場所を誤ると本来の効果を得られません。導入時には専門業者やネットワーク知識を持つ担当者のサポートを受けることが推奨されます。
まとめ | アクセスポイントとルーターの違いを理解すれば最適なネット環境を構築できる
アクセスポイントは「Wi-Fiを提供・拡張する機器」、ルーターは「インターネットの出入口を管理する機器」と役割が明確に分かれています。
家庭では無線LANルーター1台で十分なケースが多いですが、オフィスや大規模施設ではアクセスポイントを併用することで、安定したネットワークを構築することが可能です。
さらに、無線LANやハブとの違いを理解しておけば、誤った機器選定によるコストやトラブルを防げます。また、アクセスポイントの接続方法や不具合の原因を知っておくことで、導入後の運用もスムーズになります。
