【公的データ】業務効率化ツールの選び方|効果があった企業の91.6%が効率化、売上3.9%(2025年度)

情シスの担当者として、こんな場面に心当たりはありませんか。
- 「業務効率化ツールを入れて」と頼まれたけれど、何から手を付ければいいか分からない
- 種類が多すぎて、自社に合うものをどう選べばいいか判断できない
- 導入しても、現場で使われずに終わったらどうしよう
結論から書きます。業務効率化ツールは製品の比較から入らず、「対象の業務」と「効果の測り方」を先に決めてから選びます。
公的データを見ると、効率化を実感している企業は多くあります。一方で、残業の削減や売上の向上まで届いた企業は多くありません。
この記事では、総務省・IPA・中小企業庁の公的データをもとに、次の5点を整理します。
- 業務効率化ツールがどんな用途で使われているか
- 導入した企業がどんな効果を得ているか
- 中小企業のデジタル化がどこまで進んでいるか
- ツールを選ぶときに見落としやすい3つの軸
- ひとり情シスでも進めやすい導入の順番
この記事のポイント
- クラウドを利用している企業の用途は「ファイル保管・データ共有」が73.2%で最も多い(2025年調査。出典: 総務省「令和7年通信利用動向調査報告書(企業編)」)
- AIを導入して効果があった企業の91.6%が業務の効率化を挙げる一方、売上・利益の向上は3.9%にとどまる(2025年度調査。出典: IPA「DX動向2026」)
- 中小企業で2019年以降に最も増えたIT費用の項目として、ソフトウェア購買費とクラウド使用料を選んだ企業が合わせて60.8%(2025年調査。出典: 中小企業庁「2026年版中小企業白書」)
業務効率化ツールは情報共有系とバックオフィス系が中心で、2025年調査時点でクラウド利用企業の73.2%がファイル共有に使っている

業務効率化ツールとは、繰り返しの作業や情報共有の手間を減らすためのソフトウェアの総称です。ファイル共有、グループウェア、チャット、会計・人事労務、ワークフロー、RPAなど、幅広い種類があります。
この章では、公的データで分かる利用の実態と、公的データでは分からないことを順に見ていきます。
クラウドの用途はファイル共有73.2%、社内ポータル61.3%、メール57.2%、給与・会計・人事56.2%の順に多い
クラウドを使っている企業では、ファイル共有と社内の情報共有が用途の上位を占めます。 業務効率化ツールの多くはクラウドで提供されています。そのため、クラウドの用途を見ると、どの種類のツールが使われているかがおおよそ分かります。
総務省が2025年に行った調査で、クラウドサービスを利用している企業に用途を聞いた結果は次のとおりです(複数回答)。
| 用途 | 利用している企業の割合 | 対応する主なツールの種類 |
|---|---|---|
| ファイル保管・データ共有 | 73.2% | オンラインストレージ、ファイル共有サービス |
| 社内情報共有・ポータル | 61.3% | グループウェア、社内ポータル、ビジネスチャット |
| 電子メール | 57.2% | クラウド型のメールサービス |
| 給与、財務会計、人事 | 56.2% | 会計ソフト、給与計算・人事労務システム |
出典: 総務省「令和7年通信利用動向調査報告書(企業編)」(2025年、クラウドサービスを利用している企業、複数回答)

なお、この調査の企業調査は常用雇用者100人以上の企業が対象です。100人未満の企業では、用途の構成が違う可能性がある点に注意してください。
情報共有とバックオフィスの2つの分野が、業務効率化ツールの主な使われ方だと押さえておきましょう。
ファイル共有の利用は2022年の64.0%から2025年の73.2%へ、3年で9.2ポイント伸びた
ファイル共有は、ここ数年でさらに多くの企業に使われるようになった用途です。 同じ調査の同じ指標なので、変化の大きさをそのまま比べられます。
総務省の通信利用動向調査で、クラウドの用途に「ファイル保管・データ共有」を選んだ企業は、2022年調査で64.0%でした。2025年調査では73.2%となり、3年で9.2ポイント増えています。

出典: 2022年は総務省「令和6年通信利用動向調査報告書(企業編)」図表3-3(令和4年の値を時系列で掲載)、2025年は総務省「令和7年通信利用動向調査報告書(企業編)」
この推移から読み取れるのは、多くの企業がまず情報共有の分野でクラウドを固めてきたという点です。前の表のとおり、給与・会計・人事などのバックオフィス系がそれに続いています。
最初の1本を選ぶなら、ファイル共有や社内の情報共有の分野から入るのがおすすめです。他社がたどってきた順番に沿うので、社内の理解も得やすくなります。
RPAやワークフローの導入率は民間企業の公的データがなく、分かるのは自治体の値に限られる
この記事で参照した総務省・IPA・中小企業庁の最新の調査には、RPA、ノーコードツール、ワークフロー、電子契約の民間企業での導入率は含まれていません。 比較記事ではよく紹介される種類ですが、これらの主要な公的調査では、ツールの種類別の導入率は集計されていません。
参考になるのは、総務省がまとめた地方自治体の導入状況です。2025年10月31日時点の調査では、RPAを導入済みの団体は都道府県で98%、指定都市で100%でした。その他の市区町村では44%で、AIかRPAのいずれかを導入済みの自治体は68.0%です。
注意
上の数値は地方自治体を対象にした調査の結果です。民間企業、特に中小企業の導入率の代わりには使えません。自社と比べる材料にはしないでください。
この状況から読み取れるのは、ツールの種類ごとの普及率をうたう数字は、民間の調査であることが多いという点です。「〇%の企業が導入」という数字を見かけたら、調べた団体と対象を確かめてから参考にしてみてください。
出典: 総務省「令和7年通信利用動向調査報告書(企業編)」/総務省「令和6年通信利用動向調査報告書(企業編)」/総務省「地方自治体におけるAI・RPAの実証実験・導入状況等調査」(令和7年10月31日現在)
トライアル申込者全員に
「IT管理に使える4大テンプレート」
無料プレゼント!
- 💻 IT資産管理台帳
- 🧾 PC利用規定テンプレート
- 🔐 パスワードポリシーサンプル
- 🌐 IPアドレス管理表
👉 トライアルに申し込む
AIを導入した企業の効果は業務の効率化が中心で、売上・利益の向上を挙げる企業は3.9%にとどまる

ツールを入れるなら、どんな効果が期待できるのかは気になりますよね。ただ、業務効率化ツール全体の効果を直接測った公的データはありません。
そこでこの章では、最も近いデータとして、AI(生成AIに限らないAI全般)を導入した企業の効果を見ていきます。数値はAIを導入した企業のものである点を前提に読んでください。
AIを導入して効果があった企業の91.6%が「業務の効率化・迅速化」を挙げている
AIを導入して効果があった企業のほとんどが、業務の効率化やスピードアップを実感しています。 効果があった企業の多くでは、作業時間を減らす役割を果たしているといえます。
IPA「DX動向2026」の2025年度調査では、AI導入の効果があったと答えた企業に、具体的な効果を聞いています(複数回答)。上位の3つは次のとおりです。
- 業務が効率化したり迅速化した: 91.6%
- 企画提案などの品質や速さが向上した: 48.9%
- 残業時間の削減につながった: 29.2%

出典: IPA「DX動向2026」(2025年度、AI導入の効果があったと答えた企業、複数回答)
効率化を挙げた企業が9割を超える一方で、残業時間の削減は3割に届きません。時間が浮くことと、それが残業の減少として表れることは別だと分かります。
この数値は、効果があったと答えた企業だけが対象です。効果がなかった企業は含まれていないので、「導入すれば9割が効率化する」とは読まないでください。
効果を「期待以上・期待どおり」と評価した企業は31.8%で、最も多いのは「一定の効果」の50.6%
AIを導入した企業(試験利用中を含む)のうち、効果を「期待どおり以上」と評価した企業は3割ほどです。 最も多いのは「一定の効果はあった」という中間の評価でした。
IPAの2025年度調査から、効果の評価と、社外に向けた成果に関する数値を整理すると次のとおりです。
| 区分 | 回答の内容 | 割合 |
|---|---|---|
| 効果の評価 | 期待以上の効果があった | 13.7% |
| 効果の評価 | 期待どおりの効果であった | 18.1% |
| 効果の評価 | 上の2つの合計 | 31.8% |
| 効果の評価 | 一定の効果はあった | 50.6% |
| 具体的な効果(効果があった企業) | 顧客満足度が向上した | 4.5% |
| 具体的な効果(効果があった企業) | 売上や利益が向上した | 3.9% |
出典: IPA「DX動向2026」(2025年度。効果の評価はAIを導入または試験利用している企業、具体的な効果はAI導入の効果があったと答えた企業が対象の複数回答)
社内の作業は効率化しても、売上・利益の向上を挙げた企業は3.9%にとどまります。顧客満足度の向上も4.5%です。
この結果から読み取れるのは、効率化で生まれた時間が、残業の削減や売上として見える形になっている企業は限られるという点です。導入前に効果の測り方を決めておかないと、「何となく楽になった」という評価で終わりやすくなります。 測り方の決め方は、このあとの選び方の章で説明します。
出典: IPA「DX動向2026」
中小企業の7割強はデジタル化前か移行中の段階にあり、ツールを選ぶ前に対象業務を決める必要がある

ここからは、中小企業がいまどの位置にいるかを公的データで確かめます。自社と近い企業の状況を知ると、何から始めればよいかが見えやすくなります。
先に結論を書きます。中小企業に足りないのは、ツールの比較情報よりも「どの業務から手を付けるか」を決める判断材料だと考えられます。その理由を2つのデータから説明します。
中小企業のデジタル化は段階2が57.3%で最も多く、最も進んだ段階4は2.8%
中小企業の多くは、デジタル化前か、デジタル化へ移行している段階にあります。 4つの段階のうち下の2つに、7割を超える企業が入っています。
中小企業庁「2026年版中小企業白書」は、中小企業のデジタル化の取組段階を4つに分けて示しています。もとになったのは、帝国データバンクが2025年に行った調査です。分布は次のとおりです。
- 段階1: 15.4%
- 段階2: 57.3%
- 段階3: 24.5%
- 段階4(最も進んだ段階): 2.8%

出典: 中小企業庁「2026年版中小企業白書」(帝国データバンク調査、2025年)
段階1と段階2を合わせると72.7%です。白書も、段階2の企業が約6割を占め、デジタル化が進んでいない段階1の企業も一定数あるとまとめています。
自社がどの段階に当たるかを厳密に決める必要はありません。「多くの中小企業がまだデジタル化の初期の段階にいる」と分かれば、他社に遅れていると焦らずに済みます。
従業員100人以下の企業では、AIに「関心はあるが予定はない」が34.6%を占める
小規模な企業では、新しいツールに関心があっても、導入の予定まで進んでいない企業が多くあります。 規模が小さいほど、検討の手前で止まりやすい傾向があります。
IPAの2025年度調査では、従業員100人以下の企業の34.6%が、AI導入について「関心はあるがまだ特に予定はない」と答えました。DXに取り組んでいない企業では40.8%です。
同じ調査でDXに取り組んでいる企業の割合をみると、従業員100人以下で41.6%、1,001人以上で98.7%と企業規模で大きく異なります。企業規模によるDXの取り組みの差は、別の記事で詳しく解説しています。なお、40.8%は規模ではなくDXの取組状況による区分で、中小企業白書の調査とは対象・区切り方が異なるため、前の見出しの数値と結び付けて読まないでください。
この数値から読み取れるのは、関心があっても予定が立たない企業が多いのは、どの業務から手を付けるか決まっていないためと考えられる点です。まずは業務を書き出し、手間の大きい業務を1つ選びましょう。
出典: 中小企業庁「2026年版中小企業白書」/IPA「DX動向2026」
トライアル申込者全員に
「IT管理に使える4大テンプレート」
無料プレゼント!
- 💻 IT資産管理台帳
- 🧾 PC利用規定テンプレート
- 🔐 パスワードポリシーサンプル
- 🌐 IPアドレス管理表
👉 トライアルに申し込む
業務効率化ツールは「目的の数値化」「月額費用の総額」「比較する数字の定義」の3点で選ぶ

業務効率化ツールを選ぶときは、まず基本の確認項目を押さえます。多くの比較記事で挙げられている項目は、次のボックスのとおりです。
ポイント(選ぶ前の基本の確認項目)
- 操作性: 現場の担当者が、詳しい説明なしでも使えるか
- 既存ツールとの連携: いま使っているメールやファイル共有とつながるか
- サポート体制: 問い合わせの窓口と対応時間が自社に合っているか
- セキュリティ: アクセス権限の設定や操作ログの確認ができるか
- 無料トライアル: 契約の前に、実際の業務で試せるか
この記事では、そのうえで公的データから見て見落とされやすい3つの軸を取り上げます。
導入の目的は「どの作業を何時間減らすか」まで数値で決めてから選ぶ
ツールを選ぶ前に、「どの作業を何時間減らすか」を数値で決めておきます。 目的があいまいなまま製品の比較から入ると、導入後に効果を説明できなくなるからです。
前の章で見たIPAの2025年度調査では、AIで効果があった企業でも、残業時間の削減を挙げたのは29.2%でした。AIを導入した企業(試験利用中を含む)のうち、効果を「期待どおり以上」と評価した企業も31.8%です。
この結果から読み取れるのは、測り方を決めずに導入すると、効果がはっきりしないまま終わりやすいという点です。目的は、次の4項目で決めておくと整理しやすくなります。
- 対象の業務: どの部署の、どの作業を減らすか(例: 経費精算の申請と承認)
- 現在の作業時間: 誰が、月に何時間かけているか
- 目標: 導入後に、月に何時間まで減らすか
- 測り方: いつ、何を使って作業時間を記録するか
数値で決めた目的は、そのまま経営層への説明材料になります。導入後の報告にも使えるので、選定の最初に決めておきましょう。
中小企業で最も増えたIT費用はソフトウェア購買費とクラウド使用料で、合わせて60.8%を占める
業務効率化ツールの費用は、導入時の購入費だけでなく、毎月の利用料としても積み上がっていきます。 中小企業のIT費用の増え方を見ると、その傾向が表れています。
中小企業庁「2026年版中小企業白書」には、2025年に中小企業へ行った調査の結果が載っています。これは2019年以降に最も金額が増えた情報処理・通信費の項目を1つ選んでもらったものです。
| 項目 | 最も増えた項目として選んだ企業の割合 |
|---|---|
| ソフトウェア購買費 | 32.2% |
| クラウドサービス使用料 | 28.6% |
| リース・レンタル料 | 20.3% |
| 保守料 | 12.9% |
| その他 | 5.9% |
出典: 中小企業庁「2026年版中小企業白書」(2025年調査、中小企業。最も増えた項目を1つ選択した割合で、金額の構成比ではない)

ソフトウェア購買費とクラウドサービス使用料を合わせると、60.8%になります。これは金額の内訳ではなく、「最も増えた項目」として選んだ企業の割合です。
同じ白書では、従業者1人当たりのIT費用の指数(2014年度=100)も示され、2023年度は中小企業148.0、大企業162.1でした。別の調査をもとにした数値なので、上の表とは直接結び付けられません。
この2つから読み取れるのは、中小企業でもIT費用が増え、ソフトウェアの購入やクラウドの利用に向かっているという点です。比べるときは「月額×利用人数×使う年数」の総額で見て、導入したSaaSの管理にも目を向けてください。
「生成AIを使う企業は86.4%」は数え方次第で18.6%まで下がるため、他社の数字に合わせて導入を急がない
「多くの企業が使っている」という数字だけを見て、導入を急ぐ必要はありません。 同じ生成AIの業務利用でも、何を数えるかで値が大きく変わるからです。
代表的な調査の値を並べると、調べた主体・対象・聞き方によって次のように異なります。
| 調査 | 対象 | 聞き方 | 値 |
|---|---|---|---|
| 総務省「令和8年版情報通信白書」(2025年調査) | 企業に所属する回答者(活用方針「わからない」を除く) | 何らかの業務で生成AIを使っているか | 86.4% |
| IPA「AIの動作・分析・利用等の説明に関する意識調査」(2026年3月調査) | AIを仕事で使う個人2,000人 | 自分が仕事で生成AIを使っているか | 81.5% |
| IPA「DX動向2026」(2025年度調査) | 企業(生成AIを導入・試験利用・検討中の企業) | 生成AIを個人で業務利用している | 63.3% |
| IPA「DX動向2026」(2025年度調査) | 企業(同上) | 生成AIが全社的なサービスに組み込まれている | 18.6% |
出典: 総務省「令和8年版情報通信白書」/IPA「AIの動作・分析・利用等の説明に関する意識調査」単純集計データ/IPA「DX動向2026」
このように、数え方によって、生成AIの利用率は18.6%から86.4%まで開きます。
なお、総務省の2024年度調査の値は55.2%です。令和8年版白書は2025年度の値を「2024年度企業向け調査に比べて大幅に上昇」と説明しています。ただし、2024年度の値は活用方針を知っている人の回答をもとにした推計値で、算出の仕方が異なります。そのため、伸び幅をそのまま比べることは避けたほうが安全です。
総務省の同じ2025年調査では、米国90.9%、ドイツ91.6%、中国98.1%でした。日本の86.4%との差は、米国・ドイツとは5ポイント前後、中国とは11.7ポイントです。
この比較から読み取れるのは、「8割の企業が使っている」という数字だけでは自社の遅れを判断できないという点です。差は利用の有無より、業務への組み込みの深さにある可能性があります。他社の数字に合わせず、自社の目的に合うかで選びましょう。
出典: IPA「DX動向2026」/中小企業庁「2026年版中小企業白書」/総務省「令和8年版情報通信白書」/総務省「令和7年版情報通信白書」/IPA「AIの動作・分析・利用等の説明に関する意識調査」単純集計データ
業務効率化ツールの導入は、情シス自身の業務で試し、業務手順に組み込んでから全社に広げる

使うツールが決まったら、次は導入の進め方です。ひとり情シスでも進めやすいのは、小さく試してから広げる次の5段階の流れです。
- 業務を洗い出し、対象の業務を1つ決める
- 情シス自身の業務、または1つの部署で小さく試す
- 先に決めておいた指標で効果を測る
- 業務の手順書や運用ルールに組み込み、古いやり方をやめる
- ほかの部署へ広げる
特に4番目が抜けると、新しいツールと古いやり方が並んで残り、かえって手間が増えてしまいます。費用の面では、国による補助金などの支援制度もあるので、導入前に確認しておくとよいでしょう。
生成AIを使っている部署は「ITシステム」が71.9%で、調達・流通・製造の2〜3倍にあたる
新しいツールは、まず情シス自身の業務で試すのが、実態に合った進め方です。 生成AIの利用状況を見ると、IT部門が先に使い始めていることが分かります。
IPA「DX動向2026」の2025年度調査で、生成AIを導入・試験利用・検討している企業に、生成AIを利用している部署を聞いた結果は次のとおりです。
- ITシステム: 71.9%
- 製造(設計、生産管理を含む): 35.7%
- 調達: 31.3%
- 流通: 23.9%

出典: IPA「DX動向2026」(2025年度)
ただし、この調査の回答者は経営層やICT関連部門の担当者です。IT部門の利用は把握されやすく、ほかの部署の値は低めに出ている可能性があります。
この結果から読み取れるのは、情シスが自分の業務で使って時間を空け、その使い方を現場に広げる順番が実態に合うという点です。具体的な使い方は、生成AIを業務効率化に使う事例で紹介しています。
生成AIの個人での業務利用は63.3%だが、部署の業務プロセスへの組み込みは11.9%にとどまる
ツールは配っただけでは定着しません。 どの業務の手順に組み込むかまで決めて、はじめて効果につながります。
IPAの2025年度調査で、生成AIを導入・試験利用・検討している企業に、生成AIの組織での使い方を聞いた結果(複数回答)は次のとおりです。
- 個人で業務利用している: 63.3%
- 個人や部署で試験利用している: 44.8%
- 全社的なサービスに組み込まれている: 18.6%
- 部署の業務プロセスに組み込まれている: 11.9%
一方、同じ調査でAI導入の課題に「PoC(試験導入)から実際の業務に移行できない」を挙げた企業は7.7%でした。生成AIに限らないAI全般についての設問で、対象企業の範囲も異なります。
この2つを並べると、組み込みが少ないのは移行できないからではなく、組み込みを目標にしていない企業が多いためという仮説が立ちます。「どの業務の手順に組み込むか」を決める段階が抜けやすいと考えられます。
効果が見えたら、手順書や運用ルールに「この作業はこのツールで行う」と書き込み、個人の工夫を組織の仕組みに変えましょう。
出典: IPA「DX動向2026」
トライアル申込者全員に
「IT管理に使える4大テンプレート」
無料プレゼント!
- 💻 IT資産管理台帳
- 🧾 PC利用規定テンプレート
- 🔐 パスワードポリシーサンプル
- 🌐 IPアドレス管理表
👉 トライアルに申し込む
まとめ

業務効率化ツールは、製品を比べる前に「対象の業務」と「効果の測り方」を決めてから選びます。公的データを見ても、その順番が大切だと分かります。
2025年調査では、クラウドを利用している企業の73.2%がファイル共有に使っていました。AIを導入して効果があった企業の91.6%が効率化を挙げる一方、売上・利益の向上は3.9%です。中小企業で2019年以降に最も増えたIT費用の項目としても、ソフトウェア購買費とクラウドサービス使用料を選んだ企業が合わせて60.8%を占めています。
効率化は実感しやすい一方で、成果として見える形にするには、目的と費用と定着の仕組みを先に考えておく必要があります。 進め方は次の流れで振り返ってください。
ポイント(業務効率化ツール導入の流れ)
- 対象業務を決める: 業務を書き出し、手間の大きい業務を1つ選ぶ
- 目的を数値化する: どの作業を何時間減らすか、どう測るかを決める
- 月額の総額で比べる: 月額×利用人数×使う年数で費用を見る
- 情シス自身で試す: 自分の業務や1つの部署で小さく始める
- 業務手順に組み込む: 手順書や運用ルールに書き込み、古いやり方をやめる
まずは、自分の業務の中で毎月くり返している作業を書き出してみてください。その一覧が、最初の1本を選ぶための材料になります。
出典: 総務省「令和7年通信利用動向調査報告書(企業編)」/IPA「DX動向2026」/中小企業庁「2026年版中小企業白書」
情シスカレッジのご紹介
この記事で見たとおり、ツールは導入しただけでは効果が出にくく、使い方を社内に定着させる仕組みが欠かせません。そのためには、情シス自身と現場の社員が、基本的なIT知識を少しずつ身に付けていく必要があります。とはいえ、日々の対応に追われながら研修の時間を取るのは難しいですよね。
情シスカレッジは、新人・ひとり情シスのためのマイクロラーニングLMSです。短い動画で学び、小テストで理解を確認する形式なので、業務の合間に少しずつ進められます。
情シスカレッジの特徴
- 数分の動画+小テスト: すきま時間で学べ、理解度をその場で確認できます
- 必修割り当て・期限・進捗ダッシュボード: 誰がどこまで進んだかを管理者がひと目で把握できます
- 自社カリキュラム編成・CSV教育記録: 自社に必要な講座を組み合わせ、教育記録をCSVで出力できます
導入は5名から可能で、請求書払いにも対応しています。初期設定は約10分で完了します。
※出典

