【完全ガイド】情シスの目標設定方法|KPI指標とフレームワークで成果を見える化

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情シスはどのように目標設定すれば良いの

チームの成果を数字で示したいけれど、どんな指標を使えばよいかわからない

情シスの仕事は評価されにくいと感じている

多くの情シス担当者が、評価制度や目標設定に悩んでいます。

情シス業務は、インフラ保守やセキュリティ対策、ヘルプデスクなど多岐にわたるため、評価の基準がわからないと感じている人は少なくありません。

この記事では、情シスの目標設定方法を具体的なKPIやフレームワークを用いて解説します。

記事を読めば、KPI指標とSMART目標の作り方が理解でき、自社で情シスの目標設定に役立てることが可能です。

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目次

情シスの目標設定はなぜ必要?

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情シスの目標設定は、業務の価値を正しく伝えるために欠かせません。日常のトラブル対応や保守は社内で当たり前と見なされやすく、成果が評価に反映されにくい傾向があります。

しかし、対応件数や稼働率などを明確な数値目標にすることで、業務の重要性を社内に示すことが可能です。

また、目標を設定することで業務の優先順位が整理され、チーム全体のモチベーションも高まります。情シスが企業の成長を支える存在であることを証明するには、数値化された目標設定が必要です。

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情シスの目標設定に必須のKPI・指標一覧

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情シスの目標設定の際には、以下のKPI・指標を覚えておくようにしましょう。

ヘルプデスク対応件数

ヘルプデスク対応件数は、情シス業務の負荷や生産性をわかりやすく示す指標です。月間や四半期ごとの対応件数を集計することで、問い合わせの増減や業務量の傾向を把握できます。

単に件数を追うだけでなく、一次解決率や再発率もあわせて分析することで、サポート品質を定量的に評価できます。

また、FAQ整備やチャットボット導入によって問い合わせが減少した場合は、ナレッジ共有や自動化の効果として報告することが重要です。

インシデント発生回数・解決時間

インシデントの発生回数と解決時間は、システムの安定性と対応力を示す重要なKPIです。

単に障害が少ないことだけでなく、どれだけ早く復旧できるかを指標化することで、信頼性と改善力を両立した評価が可能になります。

たとえば、サーバー障害が発生した際に平均復旧時間(MTTR)が短縮していれば、チームの対応スピードや体制強化の成果を証明できます。

また、発生件数が一定でも再発防止策によって同一原因の障害を減らしていれば、プロセス改善の指標として高く評価できます。

コスト削減の実績

コスト削減の実績は、情シスの経営的価値を伝える際に重要な指標です。IT投資の成果を可視化することで、経営層に「情シスが会社の利益に貢献している」と伝えられます

例:コスト削減の実績
  • SaaSライセンスの削減
  • クラウド移行による運用コストの最適化
  • 不要アカウントの整理によるコスト削減

また、コスト削減だけでなく「費用対効果の改善」も評価対象になります。単に削減するのではなく、限られた予算でパフォーマンスを発揮する姿勢が重要です。

IT導入と費用対効果

IT導入と費用対効果は、情シスの施策がどれだけ経営成果につながったかを示す重要な指標です。

新しいツールを導入するだけではなく、導入前後でどれほど業務効率が向上したか を数字で比較することがポイントです。

たとえば、ワークフローシステム導入により承認時間を50%短縮したり、クラウド移行で月間コストを20%削減したりするなど、成果を明確に示せば経営層の理解が得られます。

また、ROI(投資利益率)を算出すれば、導入効果を客観的にすることが可能です。IT導入は経費ではなく「投資」として捉えるべきであり、費用対効果を定期的に可視化することで、継続的な改善サイクルが生まれます。

ネットワークの平均速度・遅延時間

ネットワークの平均速度や遅延時間は、社内システムの快適さと業務効率を左右する重要な指標です。通信が不安定だとクラウドサービスの利用やWeb会議の品質が低下し、社員の生産性に直結します。

そのため、Ping値・遅延率・稼働率を定期的に計測し、数値で管理することが欠かせません。

トラフィックの増加や老朽化による劣化を早期に検知できれば、障害発生を未然に防ぐことも可能です。

ネットワークのパフォーマンスを定量的に追うことが、安定稼働と信頼性の向上につながります。

ユーザーの満足度

ユーザーの満足度は、情シスのサポート品質を評価するわかりやすい指標です。どれほど迅速に対応しても、利用者が「不親切」「伝わりにくい」と感じてしまえば信頼は得られません。

対応スピードや説明の分かりやすさをアンケートやCSAT(Customer Satisfaction Score)で数値化し、定期的に測定することが重要です。

たとえば「対応満足度4.2→4.6に改善」「再問い合わせ率15%削減」などの結果を示すと、サポート改善の成果が一目で伝わります。

また、アンケート結果を分析してFAQや教育資料に反映すれば、再発防止と自己解決率の向上につながります。

情シスの目標設定を成功させるポイント

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情シスの目標設定を成功させるためには、以下のポイントを意識しましょう。

情シスに理解のある人が目標設定をする

情シスの目標は、現場の実態を理解した担当者が設定することがおすすめです。業務内容を知らない人が目標を立てると、理想論や非現実的なKPIになりやすく、モチベーションの低下を招きます。

たとえば「障害ゼロ」「問い合わせ件数を半減」といった極端な目標は、現場では達成が難しいといえるでしょう。

現実的な目標を立てるには、実際の対応件数・リソース・改善余地を把握している人が中心となる必要があります。

また、メンバーを巻き込みながら設定することで、納得感と一体感が生まれます。情シス業務を深く理解した人が設計する目標こそ、実行性が高く成果につながる目標です。

目標設定にフレームワークを活用する

情シスの目標設定では、フレームワークを活用することで目標の質を高められます。感覚的に目標を立てるとあいまいになりやすく、達成基準が不明確になります。

そこで有効なのが「SMARTの法則」や「OKR(Objectives and Key Results)」です。

SMARTは「具体的・測定可能・実現可能・関連性・期限」を基準に設計でき、現実的で再現性のある目標をつくるのに役立ちます。

またOKRを使えば、情シス部門の目標を経営戦略と連動させることができます。

たとえば「ヘルプデスクの対応品質を改善する」目的に対して、一次解決率を90%にするといった成果指標を設定するイメージです。論理的な目標設計は、説明力と評価精度を同時に高めます。

結果だけではなくプロセスも指定する

情シスの目標は、結果だけでなくプロセスも評価対象にすることが重要です。トラブル件数の減少やコスト削減など、結果のみを追うと短期的な数値に偏り、継続的な改善が止まってしまう恐れがあります。

たとえば「障害対応件数を減らす」という結果目標だけでなく、「障害発生後に原因分析レポートを必ず作成する」「週次でナレッジを共有する」といった行動目標を加えることで、再発防止やチーム力の強化につながります。

プロセスをKPIに組み込むことで、日々の取り組みが数値に反映され、メンバーの努力も正当に評価されやすくなるでしょう。

社員の性格やスキルレベルに合わせて目標を設定する

情シスの目標設定では、社員一人ひとりの性格やスキルレベルに合わせて調整することが欠かせません

同じ目標を全員に課すと、能力差や得意分野の違いによって達成度にばらつきが生まれます。

たとえば、コミュニケーションが得意な社員には「ユーザー教育資料の改善提案」などの目標を設定し、分析が得意な社員には「チケット傾向のデータ分析による対応時間の短縮」といった目標を設けると効果的です。

このように個々の強みを活かした目標設定は、モチベーションを向上させ、チーム全体の成果を底上げすることにもつながります。

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【SMARTの法則】情シスの目標設定手順

情シスの目標設定を効率よくおこないたい場合は、SMARTの法則を活用することがおすすめです。

SMARTとは、Specific(具体的)、Measurable(測定可能)、Achievable(実現可能)、Relevant(関連性)、Time-bound(期限)の5つの要素で構成されるフレームワークです。

ここからは、情シスの目標設定をSMARTの法則に則って設定する手順を解説します。

S:具体的

目標を具体的に設定することは、情シスの成果を明確にするうえで重要です。抽象的な表現では、何を達成すべきかがあいまいになり、行動が定まりません。

たとえば「問い合わせ対応を改善する」といった目標ではなく、「月間対応件数を300件から250件に減らす」「パスワードリセット依頼を自動化して対応時間を20%短縮する」といった具体的な内容にするのがおすすめです。

目標が具体的になれば、チーム全体が何を達成すべきかがわかるため、全員が同じ方向を向いて取り組めます。

M:測定可能か

測定可能な目標を設定することで、情シスの取り組みを客観的に評価できます。

たとえば、「サーバー稼働率99.9%以上を維持する」「問い合わせ1件あたりの平均対応時間を10分以内にする」「インシデント解決時間を30%短縮する」といった形で、定量的なKPIを設けましょう。

数値で測定できる目標は、成果報告や経営層への説明にも有効です。

A:実現可能性

高すぎる目標は達成意欲を削ぎ、低すぎる目標は成長を止めてしまいます。理想と現実のバランスをとるためには、チームのリソースや業務量を正確に把握した上で設定することが重要です。

たとえば「全てのトラブルをゼロにする」は非現実的ですが、「重大トラブルの再発率を半年で20%削減する」であれば実現性があります。

さらに、達成のために必要なスキルやツールも同時に明確化しましょう。現場の負担を考慮しながら実行可能な目標を設計することで、無理のない改善サイクルを継続できます。

R:関連性

関連性のある目標を設定することは、情シスの活動を企業戦略と結びつけるうえで重要です。情シスのKPIは、単独で完結するものではなく、全社の目標と整合していることで初めて意味を持ちます。

たとえば「システム稼働率を維持する」だけでなく、「営業部のSFA利用率を95%に高めるためにシステム安定性を確保する」といったように、他部門の成果に直結する形で設定すると効果的です。

全社KGI(重要目標)と自部門のKPIをつなげることで、情シスが運用・保守ではなく、経営にも関与する部署として認識してもらえます。

T:期限が明確か

期限を明確に設定することで、情シスの目標は実行可能な行動計画に変わります。期限があいまいな目標は後回しになりやすく、形だけで終わってしまうことが多いです。

たとえば「ネットワーク監視体制を強化する」ではなく、「3か月以内に死活監視アラートの自動通知を導入する」と設定すれば、取り組みの優先度が明確になります。

また、短期・中期・長期の3段階で期限を分けると、現実的なスケジュール管理が可能です。短期で成果を確認しながら中長期の目標を見直すことで、チーム全体の進捗を効果的にコントロールできます。

まとめ | 情シスの目標設定は業務効率化と企業成長の鍵になる

情シスの目標設定は、単なる評価項目ではなく、業務の価値を明確にする経営戦略の一部です。

ヘルプデスク対応件数やコスト削減などのKPIを設定し、SMARTの法則を活用すれば、成果を定量的に示すことができます。

また、結果だけでなくプロセスや個々のスキルにも焦点を当てることで、チーム全体の成長が加速します。まずは自部門の業務を数値で整理し、達成可能で意味のある目標をひとつ設定してみましょう。

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