【5分で理解】IPv6とは?IPv4との違いや切り替えるメリットをわかりやすく解説

最近、インターネットの通信速度が遅く感じることが増えた
「IPv6にすると速くなる」と聞いたけれど、仕組みや違いがよくわからない
新しい規格のことは気になるけれど、導入の手続きや注意点が複雑そう
インターネットを利用する上で欠かせない「IPアドレス」は、現在主流の「IPv4」という規格では、世界中で利用可能な数が限界に近づいています。
インターネットのインフラ技術は進化を続けており、次世代の通信規格である「IPv6」への移行は、現代のネットワークにおいて避けて通れない課題です。
この記事では、IPv6の基本から、従来のIPv4との違い、そしてIPv6に切り替えることで得られる具体的なメリットや知っておくべき注意点を解説します。
IPv6とは?定義と仕組み

IPv6とは、現在主流のインターネットプロトコルであるIPv4の後継となる、次世代のインターネット通信規格です。
インターネット上でデータをやり取りするためには、送信元と送信先を特定するためのIPアドレスが必要です。
特に、従来のIPv4が抱えていた最も大きな問題であるIPアドレスの枯渇を根本的に解決するために開発されたのがIPv6になります。
IPv6は、データの送受信を行うための通信手順(プロトコル)を定義しており、今後のインターネットを支える土台となっています。
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なぜIPv6が必要?背景にある「IPv4アドレス枯渇問題」

IPv6が必要とされている最大の理由は、従来のIPv4が提供できるIPアドレスの数が限界に達してしまった「IPv4アドレス枯渇問題」を根本的に解決するためです。
IPv4は32ビットで表現され、約43億個のアドレスしか提供できませんでした。

スマートフォンの普及やIoT機器の爆発的な増加により、IPv4アドレスが世界的に不足し、アドレス資源を管理するIANA(国際機関)の在庫は2011年2月に枯渇しました。
IPv6は128ビットで表現され、約340澗(かん)個(340兆の1兆倍の1兆倍)という膨大な数のアドレスを提供できるため、IoT時代においてもアドレス不足の心配がありません。
また、回線混雑を避けるIPoE方式の利用や、セキュリティ強化(IPsecの標準搭載)など、次世代のインターネット基盤として不可欠な規格です。
IPv6とIPv4の主な違い

ここからは、IPv6とIPv4の違いについて解説します。
使用できるアドレスの数や通信の仕組みの違いを解説するので、気になる人はぜひ参考にしてみてください。
使えるアドレスの数
IPv6とIPv4の大きな違いは、規格で定められているIPアドレスの「桁数(ビット数)」と、それによって決まる利用できるアドレスの総数です。
| 規格 | アドレスの表現(ビット数) | 理論上の割り当て可能数 | 枯渇状況 |
| IPv4 | 32ビット | 約43億個 | 既に枯渇(新規入手は極めて困難) |
| IPv6 | 128ビット | 約340澗(かん)個 | 事実上、無限大 |
IPv4は32ビットで表現されるため、理論上のアドレス総数は約43億個でした。しかし、この数はインターネットに接続される機器の爆発的な増加により不足し、世界的にIPv4アドレスの在庫は枯渇しました。
対して、IPv6は128ビットで表現されるため、アドレスの数が桁違いに増えています。この膨大なアドレス空間こそが、IPv6がアドレス枯渇問題の解決策とされる最大の理由です。
通信の仕組み(IPoEとPPPoE)
IPv6が普及した大きなメリットの一つは、従来のIPv4で主に使われていた接続方式(PPPoE)が抱えていた通信上のボトルネックを、新しい接続方式(IPoE)を利用することで回避できるようになった点です。
インターネットへの接続方式には、主に「PPPoE」と「IPoE」の2種類があり、特に回線速度に大きな影響を与えます。IPv4ではPPPoEが主流でしたが、IPv6ではIPoE方式が採用されています。
| 接続方式 | 主な対応規格 | 接続の仕組み | 通信速度への影響 |
| PPPoE | IPv4(/IPv6) | 網終端装置(NTE)を経由して接続 | 混雑により速度が遅くなりやすい |
| IPoE | IPv6のみ | 網終端装置を経由せず直接接続 | 混雑を回避し、安定した高速通信が期待できる |
IPoE方式の最大の特徴は、混雑の原因となっていた網終端装置(NTE)を経由せずに直接インターネットへ接続できる点です。
NTEによるボトルネックがなくなるため、PPPoE方式で生じていた回線の混雑を回避し、結果的に通信速度の向上と安定化が期待できます。
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IPv6を導入するメリット

IPv6を導入するメリットは、以下のとおりです。
通信速度が改善される(IPoE方式)
IPv6を導入するメリットは、通信速度の改善、特に回線の混雑による遅延の解消です。
IPv6の通信では主にIPoE方式が採用されており、PPPoE方式と違い、通信が混雑しやすい「網終端装置」を経由しないため、アクセスの集中する夜間や休日などでも、安定して速い通信速度を維持できます。
動画の視聴中に途切れる、ゲームのダウンロードに時間がかかるといった悩みを抱えている場合は、IPv6(IPoE)に切り替えることで、解決できる可能性があります。
セキュリティが強化される
IPv6は、通信の安全性を高めるためのセキュリティプロトコルであるIPsec (IP Security)が標準機能として搭載されているため、セキュリティを強化できるメリットがあります。
IPv6はIPsecの利用により、通信の盗聴や改ざんを防ぎ、第三者によるデータの傍受や改ざんのリスクが軽減されるため、よりセキュリティを強固にできます。
IPv6 は IPsec の実装が「必須」とされていたが、RFC643416にて更新され、「必須」から「推奨」とされている。
※引用元:総務省「IPv6 対応ガイドライン」
ただし、以前はIPv6はIPsecの実装が「必須」とされていましたが、現在は「推奨」に更新されている点に注意が必要です。
特に企業間の拠点間通信や機密性の高い通信を行う場合は、IPv6であってもセキュリティを確保する目的で、IPsecによるVPN接続を別途検討し、適切に設定することが重要です。
複雑な設定(NAT)が不要になり、管理がシンプルになる
IPv6では、アドレスが潤沢にあるため、複雑なアドレス変換(NAT)の設定が不要になります。
IPv4ではアドレスが不足していたため、一つのグローバルIPアドレスを複数の機器で共有するために「NAT」という技術が利用されていました。
NATの設定は、企業ネットワークや特定のサーバーを公開したい場合に複雑な設定が必要になることがあり、ネットワーク管理者の負担になっていました。
IPv6では、個々の機器にグローバルで一意なIPアドレスを割り当てることが可能になるため、NATによる変換が基本的に不要になります。
IPv6に切り替える前に知っておきたいデメリットや注意点

IPv6に切り替える前には、以下の点に注意が必要です。
対応する機器(ルーターなど)やサービス(プロバイダー)が必要になる
IPv6の通信を利用するためには、利用しているインターネット接続サービス、そして使用するネットワーク機器がIPv6に対応している必要があります。
また、利用しているWi-Fiルーターなどの機器が、IPv6のIPoE方式に対応した機能(多くの場合は「IPv6 IPoE対応」や「V6プラス対応」などの記載があります)を持っている必要があります。
ルーターが古い機種であれば、IPv6対応の新しいルーターに買い替える必要があるかもしれません。
しかし、最近のルーターの多くがPv6に対応しているため、大きな問題にはならないことが多いです。
IPv4のみに対応した古い社内システムやWebサイトとの接続に配慮が必要
IPv6が普及しつつある現在でも、すべてのWebサイトやネットワークサービスがIPv6に対応しているわけではありません。
長期間運用されている古い社内システムや、小規模なWebサイトなどでは、まだIPv4にのみ対応している場合があります。
そこで、IPv6への切り替えを検討する際は、利用するプロバイダーが「IPv4 over IPv6」に対応しているか確認しておくようにしましょう。
IPv4 over IPv6に対応したサービスを選べば、IPv6のメリットを享受しつつ、IPv4のWebサイトにもアクセスできます。
すべてのWebサイトやWebサービスが速くなるわけではない
IPv6(IPoE)方式に切り替えることで、通信速度の改善が期待できます。しかし、アクセス先のサーバーや、アクセス先のサーバーが利用している回線がIPv6に対応していなければ、速度改善の効果は得られません。
多くの大手Webサービス(Google、YouTube、Amazonなど)はIPv6に対応を進めています。
しかし、アクセス先の回線自体の混雑や、自身のパソコンやスマートフォンの性能不足が原因で遅延が発生している場合は、IPv6に切り替えても速度はできない点に中外が必要です。
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IPv6に対応すべきか迷ったときの判断のポイント

IPv6に変更するべきか悩んだ場合は、以下のポイントを参考に判断すると良いでしょう。
Webサービスや大容量ファイルの品質を改善したい場合
現在のインターネット接続で、特に夜間など特定の時間帯に動画の読み込みが遅い、オンラインゲームの応答速度が不安定といった不満を感じている場合は、IPv6への切り替えを検討すべきです。
問題の多くは、PPPoE方式の回線が混雑することで発生しています。
IPv6(IPoE)方式に切り替えることで、回線混雑の影響を受けにくくなり、これらのサービスの利用品質が大幅に向上する可能性が高いです。
インターネット回線やネットワーク機器の入れ替えを予定している場合
現在、引っ越しなどで新たにインターネット回線を契約する場合や、古いWi-Fiルーターが故障して買い替えを予定している場合は、IPv6対応のものを選ぶのがおすすめです。
インターネットインフラはIPv6への移行が加速しており、これから新たに導入する機器やサービスは、将来を見据えてIPv6に対応していることが望ましいです。
特に、新規でプロバイダーを契約する場合は、最初からIPv6(IPoE)接続を標準提供しているサービスを選ぶことで、スムーズに最新のインターネット環境を導入できます。
将来的にIoT機器の活用などを検討している場合
将来的に、自宅で多数のスマートフォン、スマート家電、監視カメラなどのIoT機器をインターネットに接続することを考えている場合、IPv6の導入を検討しましょう。
IoT機器が増えると、それだけ多くのIPアドレスが必要になります。アドレス数が限られたIPv4では、IoT機器の増加に対応できなくなる可能性があります。
IPv6であれば、膨大な数のIPアドレスを提供できるため、将来的に自宅内のネットワークに何十台もの機器を接続しても、IPアドレス不足を心配する必要がありません。
IPv6に関するよくある質問
IPv6とWi-Fi6の違いは?
IPv6とWi-Fi 6は、いずれも新しい通信規格ですが、以下のように担う役割が異なります。
- IPv6: インターネット上でデータを送受信するための「通信のルール(プロトコル)」です。アドレスの構造や通信経路に関わる、インターネットの「根幹」部分の規格です。
- Wi-Fi 6: 無線LAN(Wi-Fi)の「電波の規格」です。スマートフォンやパソコンと、Wi-Fiルーターの間で電波を使って通信するための規格です。
IPv6を使用しているか確認する方法は?
光回線のプロバイダによっては、IPv6接続の確認が可能なサイトが用意されています。
「OCN」には、サービスの一環で、OCN会員向けの「IPoE接続環境確認サイト」があります。OCN会員の場合は、サイトにアクセスすれば、IPv6に接続できているか確認できます。
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まとめ | IPv6はIpv4のアドレス枯渇問題に対応した次世代の規格
IPv6は、従来のIPv4が抱えていたアドレス枯渇問題という根本的な課題を解決するために生まれた、次世代のインターネット通信規格です。
IPv6に切り替える最大のメリットは、IPoE方式による回線混雑の解消と通信速度の改善、そしてIPsecによるセキュリティ機能の標準搭載です。
インターネットの快適性を高め、将来のネットワーク社会の進展に対応するためには、IPv6への移行は不可欠です。
まだIPv6へ切り替えていない人は、タイミングを見計らって切り替えるのがおすすめです。
